1.レントゲンに映らない骨折がある
オカルト骨折というレントゲンを撮っても発見できない骨折があります。
骨折のうち数パーセント程度は、きちんとした技量を持っている医師でもレントゲンを見るだけでは見つけられないとも言われています。骨折を見落とすと、病院の評判が一気に下がることがありますので、お医師さんも骨折を見落とさないように神経をとがらせます。それでも見つからないことがあるのです。
ある医学書では、診察で「骨折はありませんね。」と言われた患者が、病院の玄関を出たとたんに足がガクンとなって骨折があることがわかったというエピソードが紹介されていました。
2.賠償請求をする上で困ること
骨折が見つからないと、治療の上で困るだけではありません。交通事故による損害について、損保から適切な賠償を受ける場合にも、困ることがあるのです。
骨折も症状によっては、後遺障害が認定される場合があります。圧迫骨折(椎体骨折)の場合、後遺障害等級11級以上が認定されます。平たく言うと、背骨の骨折です。背骨のパーツである椎体が骨折してしまうと、時間が経つにつれ、体重等の重みによってつぶれていきます。圧迫骨折です。
しかし、椎体の骨折も、初期の段階ではレントゲン撮影しても見逃されることがあります。後から椎体の圧迫骨折が見つかっても、圧迫骨折が交通事故によるものなのかどうか、判断が難しくなるのです。
3.MRIを撮るべき
レントゲンでは見つからない骨折が数パーセントあると言いましたが、MRIであれば、そういった骨折でも、ほぼ見つけることができると言われています。したがって、交通事故では、できる限り早期に、MRIを撮った方がいいです。
お医者さんに骨折はしていないと言われた場合でも、MRIは必要ないと言われた場合でも、強い痛みがあるような場合には、特に撮影すべきです。どの病院でもMRIが撮れるというわけではありませんから、通院先で撮れない場合には、MRIが撮れる病院への紹介状を書いていただくことをお勧めします。
別の病院でMRIを撮った後、元の病院への通院を続けることもできるはずです。
お医者さんがMRIの撮影にあまり乗り気でないような場合には、「法律相談をした弁護士が撮れ撮れとしつこいので」と言ってください。
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