ノーズダイブとスクワット
1.アクセルもブレーキも踏まず等速度で走行しているとき
停止中、あるいは、一定速度で走行している自動車の姿勢は下の図のようになります。
前につんのめることもなく、前が浮き上がることもありません。
路面に平行な姿勢を保っています。
2.ノーズダイブとスクワット
ブレーキをかけて減速すると、下の図のように車体が前につんのめります。
これを、ノーズダイブと呼びます。
逆に、アクセルを踏んで加速すると、下の図のように、車体前部が浮き上がります。これを、スクワットと呼びます。
注意して欲しいのは、車体前部が上に浮く「スクワット」は、加速をしているときに起こります。
仮に、時速180キロメートルの高速度で走行していても、加速せず、走行スピードが一定の場合には、車体前部が浮き上がることはありません。すでにスピードが出ている車体は、アクセルをそれほど強く踏まなくても速度が維持できるので、停車中と同様、車体は路面に平行なままです。
3.ノーズダイブが起きる理由
なぜ、ブレーキを踏んで減速をするとノーズダイブが起きるのか。
下の図を見てください。
ブレーキを踏むとタイヤの回転が遅くなります。
タイヤは地面から後ろ向きの制動力を受けます。
制動力によりタイヤには後ろ向きの力がかかりますが、重心部分には後ろ向きの力がすぐには伝わりませんので、重心はブレーキを踏む前と同じ速度で前進を続けます。
その結果、車体の前が沈み、後ろが浮き上がるように、回転をします。
これがノーズダイブです。
4.スクワットが起きる理由
では、アクセルを踏んで加速をするとどうなるでしょうか。
ブレーキを踏むとタイヤの回転が速くなります。
タイヤは地面から前向きの駆動力を受けます。
駆動力によりタイヤには前向きの力がかかりますが、重心部分には前向きの力がすぐには伝わりませんので、重心はタイヤの前進に追いついていけず、タイヤの前向きの動きから取り残されます。
その結果、車体の後ろが沈み、前が浮き上がるように、回転をします。
これがスクワットです。
ノーズダイブやスクワットという現象は、事故時に車体に残る傷痕の形や位置にも影響を与えます。
くわしくは、下記の記事をご覧ください。
法律相談のご予約はお電話にて受け付けております。
受付時間:10:00~18:00
定休日:土曜・日曜・祝日
ご相談の予約はお電話にて承ります。
10:00~18:00
土曜日・日曜日・祝日
〒336-0025
埼玉県さいたま市南区文蔵2-1-2 コルティーレI 302号