当時私が勤務していた事務所は商店街の中にあり、飛び込みの法律相談を受けていました。
交通事故相談については無料であったため、結構な相談件数がありました。
当時の愛媛県では、妥当な後遺障害を獲得するためにどうしたらいいのかについてまで回答する弁護士は少なかったと思います。
愛媛県どころか、東京などの大都市でも、そこまで対応している弁護士は少数でした。
御多分に漏れず、私も、後遺障害等級を獲得するための相談については、十分に対応できるレベルではありませんでした。
お恥ずかしい話ですが、保険会社を通して後遺障害等級を獲得できてから再度事務所に来てくださいとご案内していました。
当時はそれが当たり前でした。
しかし、今後は、それでは交通事故を取り扱う弁護士として通用しないでしょう。
ボスは、地域の名士であり、弁護士としてもベテランの域に達していました。
その域まで達するとインプットよりも経験で対応してしまう弁護士も多いです。
しかし、ボスは、交通事故上問題となる医学的な論点についても熱心に勉強していました。
弁護士にも、法律以外にあまり関心がないタイプと、医学やら工学、建築など、さまざまなことを積極的に勉強したがるタイプがいます。ボスは、後者のタイプでした。
私の事務所の本棚には、交通事故後遺障害について詳細に解説した分厚い本が鎮座していました。
私に読ませるために買ったのか、まっさらなままでした。
少しずつ読み始めました。
すぐに全部を理解できるようにはなりませんでしたが、相談を受け、事件を担当するうちに、徐々に理解が進んでいきました。
当時のボスからはいろいろなアドバイスを受けました。
例えば、これといったテーマを1つ決めて3ヶ月集中的に勉強する。
そのテーマがひととおり身に付いたら、次のテーマを探してまた3ヶ月勉強する。
学生のように勉強時間は多くは取れないけれどもそれでもコツコツと3ヶ月続けていくとかなりの蓄積になってきます。
そうやって繰り返し勉強していくとだんだん自分の強い分野が増えてきます。
依頼された事件について一生懸命向き合い、事件に関連する内容について泥縄的に勉強することは多くの弁護士でもやっています。
しかし、自分が担当していない分野についても自主的にテーマを決めて勉強していくことまではなかなかできていない人が多いと、当時のボスからアドバイスされました。
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